こんにちは、行政書士のKです。
破産管財人が行う破産手続きの事務とは具体的にどのような内容なのでしょう。
破産管財人とはどのような仕事をするのか、今回と次回の2回にわけてわかりやすく説明します。
破産管財人の主な仕事は以下の通りです。
破産管財人とは債務者との面談を行う
破産管財人は破産手続きを申立てた債務者と面談を行います。
破産管財人との面談といわれてしまうと構えてしまうかもしれません。
面談は破産に対しての叱責などではなく、申立書の記載内容の確認や書面からは読み取れない事項の確認などです。
破産管財人が破産手続きを進めるうえで必要になる情報収集だと考えればわかりやすいはずです。
破産管財人との面談は1回とは限りません。
免責不許可事由が疑われる場合などは、破産管財人が複数回の面談を行うこともあります。
破産手続きを弁護士に依頼しているときは弁護士も同席し、破産管財人と申立人、弁護士の3人で面談を行います。
破産管財人とは債務者の財産調査をする
破産管財人は破産手続きの財産管理や資産の換金といった事務を行います。
資産管理や換金などを進めるためには、債務者の財産状況がわからなければできません。
破産手続きを進めるために債務者の資産状況や債務の状況、債権者の顔触れや今までの対応などをあらためて調査します。
破産管財人とは債務者の免責の調査をする
破産管財人は財産隠しなど、債務者の免責不許可事由がないか監視することも仕事です。
提出された書類に記載のない資産がないか確認することはもちろんですが、破産手続き中にも資産の隠匿が行われないか確認するのも破産管財人の仕事になります。
破産手続き中は申立人宛の手紙は破産管財人が受け取ります。郵便物を通して資産隠しをしていないか確認するためです。
また、隠している資産が郵便の内容からわかることもあるため、隠している財産を探すという意味でも郵便物がチェックされます。破産管財人が郵便物を確認してから申立人に渡すという流れになります。
破産管財人とは自由財産についても意見する
破産手続きを終えて免責を受けても、申立人の生活は続きます。生活のためにはやはり一定の財産が必要です。
先立つものがなければすぐに申立人の生活は破綻してしまうことでしょう。
破産後の生活のために自由財産の拡張という制度が認められています。
自由財産を拡張できると裁判所が認めた範囲内で破産後の生活に使える財産を所持できるのです。
自由財産の拡張については破産管財人が裁判所に意見します。
裁判所が自由財産拡張を認めること、そして範囲をどのくらいに定めるかは破産管財人の判断が重視されるのです。