弁護士会のデータから見る自己破産時事情

このブログでは、今まで自己破産について様々な情報提供を行っています。この度、日本弁護士連合会のデータから、個人の自己破産の原因をランキングしたものを見つけました。

詳しくは、日本弁護士会のサイトをご覧いただきたいのですが、このブログでも少しだけご紹介したいと思います。

自己破産理由のトップは低所得・生活苦

自己破産した人の6割以上が、生活苦・低所得を理由にしています。所得が低いために生活が苦しくなり、生活費が足りなくなります。

そういう時にどうするかというと、クレジットカードを利用して日用品を購入したり、キャッシング。

その結果借金が増え、借金が返済できないために自己破産する方が大勢いらっしゃるのです。こんなご時世ですから、一時的に所得が落ち込んだり、給料がなかなか上がらない、といったことは珍しくありません。

クレジットカードの利用や、どうにもならないときのキャッシングもあることでしょう。問題なのは、その状況がずるずると続いてしまうことです。

自己破産の前に誰かに相談できなかったのか…そんな思いがぬぐえません。

2位は病気&医療費

これまで健康で普通に働いていたのに、病気をきっかけに生活苦となる方も少なくありません。特に病気が原因で失業してしまった場合は大変ですね。

次の仕事がすぐに見つかればいいのですが、病気によっては長期の療養が必要になることも考えられます。

医療費がかさむことに加えて、これまでは問題なく払えていたローンが払えなくなった、ということも自己破産の原因としてあげられていました。

3位は債務の返済

お金を借りたら返すのは当たり前ですが、借金返済のためにさらに借金を重ねてしまうと、自転車操業の状態になります。こうなると利息が増えるばかりで元本が減りません。

元本が減らないのであれば、いつまでたっても返済が終わりませんね。「分割で払えばいい」という考え方はちょっと危険かもしれません。

最後に

今回、弁護士会のデータを見て意外だったのは、ギャンブル等による自己破産よりも生活苦や病気が原因の自己破産の方が多かったことです。

要するに、誰しもが抱える可能性がある問題と言えるでしょう。

返済が可能な借金かどうか、それは金額で判断できるものではありません。人それぞれの事情によって異なるものです。

自分は行政書士なので、直接自己破産のお手伝いをすることはしません。しかし「月々の借金の返済が辛い」という場合には、専門家の助けが必要になります。

そのような時は一人で悩まず、弁護士会等の相談会を利用することをおすすめします。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

2022年、コロナ禍での支援をご紹介

コロナ禍での支援と言えば中小事業主やフリーランス向けの、事業復活支援金が記憶に新しかもしれません。弊所も多くのご相談をいただきました。

しかしご相談をいただくうちに、コロナ禍で使える制度が他にないか調べることになり、「破産を考える前に利用できないかな」と思う制度にも出会いました。

いくつかご紹介します。

事業再構築補助金

コロナ禍によって売り上げが減少した場合、新分野への事業展開や業態展開をする際に利用できる補助金制度です。この制度を利用するためには、認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する必要があります。

認定経営革新等支援機関とは、国の認定を受けた中小企業診断士や金融機関ですが、事業計画書の作成が必須です。詳細は経済産業省のホームページからどうぞ。

事業再構築補助金 (METI/経済産業省)

IT導入補助金

ソフトウエアや会計ソフトなど、ITツールを導入した際に利用できる補助金です。新規事業を行いたい、新しく販路を拡大したい、テレワークを導入したい、という場合は特におすすめです。

ITツールすべてが補助金の対象となるわけではありませんので、自分の導入したいものが補助金の対象となるものか、検討することをおすすめします。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

トップページ | IT導入補助金 (it-hojo.jp)

国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険の保険料の減免

給付金ばかりが支援ではありません。各種保険料の減免も支援の一つです。

健保組合に加入されている方の場合、健康保険に関する相談窓口は健保組合になりますが、それ以外の場合には窓口は各市区町村になります。

保険料の一部または全部が免除される可能性がありますので、「自分も該当するかもしれない」と思った場合には、まずは管轄の役所に問い合わせて、相談の方法や必要物を聞きましょう。

納税の猶予

所得税、固定資産税、住民税などは、一定の要件に該当する場合には納税が猶予されます。

まずは自分の住所地を管轄する国税局猶予相談センターに電話でご相談をおすすめいたします。

なお国税局猶予相談センターの管轄や制度の調査委については、ホームページに記載されています。

国税局猶予相談センターのご案内|国税庁

最後に

内容によっては「破産を考えるのが妥当」というケースもあると思います。しかしながら、破産しなくて済むのであればそれが一番ではないでしょうか。使える制度はできるだけ活用しましょう。

生活苦の時に…心まで病まないために出来ること 

こんにちは、行政書士のKです。この仕事をしていると、中小企業経営者や個人事業主の方とお話をする機会が多いのですが、特にここ2年ほどはコロナ禍で経済的に大変な状況になってしまった…という話ばかりを耳にしています。

もちろん行政書士として、支援金等のお役に立ちそうな情報をお伝えしているのですが、経済的にピンチな時に怖いのはお金がないことではないのです。

本当に怖いのは心まで病むこと

お金がないのも困りますが、一番怖いのは心まで病んでしまうこと。心まで病んでしまうと、営業努力どころか、日常生活にも支障をきたすようになってしまう可能性もあるからです。一方経済的に大変な時期にも、心身のバランスを崩さないで上手に乗り切った人たちもいます。どのように大変な時期を乗り切ったか、数名の方からお聞きした内容を、書いてみたいと思います。

孤立しないこと

経済的にピンチだったり、資金繰りが苦しい時には、その状況をできる限り早く改善したいものです。大変な状況ではありますが、一人で悶々と悩んでしまうならその先に進むことができません。

相談できる人、話を聞いてくれる人はいるでしょうか?

自分の気持ちを打ち明けられる人に話してみるなら、自分自身の思考を整理するのに役立ちます。

心配しすぎない

「何も考えない」「計画を立てない」ということではありません。この先どうすればいいか、いまするべきことは何か、考えて行動することは大切です。しかし、自分ではどうにもできないことは、考えても仕方がありません。

不要なストレスをためないためにも、「もし〇〇になったらどうしよう」という、最悪の事態を考えることはやめましょう。

お金の使い方を見直す

多少の不自由さや不便さがあるかもしれませんが、不必要な出費を減らすことができるでしょうか?もし負債を抱えている場合には、できるだけ早く返済することと、借り入れを増やさないように、できることがないか見直しましょう。

事業をされている場合には、税理士に相談することもおすすめの方法です。

あきらめないこと

生活の状況を改善しようと思い、色々な方法を試しておられると思います。もしうまくいかなくてもあきらめないことが大切です。ものによっては長期戦になるかもしれませんが、あきらめずに生活苦の状況をを改善した方たちは少なくありません。

最後に

今回のお話はいかがでしたか?これは決してきれいごとでもただの精神論でもありません。数十年にわたり事業を経営してきた方々数人にお聞きしたお話です。少しでもお役に立てばうれしく思います。

2021年の企業倒産原因と、そこから学べること

2021年、倒産件数は減小

ご訪問いただきありがとうございます。このブログでは、自己破産や任意整理のお話を多く扱っていましたが、今回は少し視点を変えてみます。

2021年の企業倒産数とその原因を調べると、企業の倒産理由がある程度わかるようになります。そしてそれは企業経営者ではなくても、個人としても、学べることが色々あるはず。

2021年は面白いことに、企業の倒産件数そのものは減少しているんです。帝国データバンクの統計を調べたところ、2021年の倒産件数は6015件。

ちなみに2020年の倒産件数は、7809件でした。

実は6015件という数字、1966年以来の低い数字なのだそうです。このコロナ禍ですから、倒産件数は増えているんじゃないかと考えていましたが、ここまではうれしい誤算でした。

 

負債は大型化

その一方で、負債の総額は1兆1633億900万円であり、2020年の負債総額1兆1810億5600円から、わずかに減ったにすぎません。負債が多ければ多いほど、倒産のリスクがあるわけですから、ちょっと心配ですね。

さらに調べたところ、50億円以上の負債を抱えた大型倒産が増えていることがわかりました。大きな負債を抱えて倒産するということは、あまりいい話ではありませんね。

倒産時の負債額が大きかったのは、ホテルやレジャー施設を経営していた株式会社東京商事ですが、負債額は約1004億8300万円と言われています。

 

一社当たりの負債額の平均は増加

現在、コロナ渦が続いているため、ゼロゼロ融資のようなコロナ関連の融資を受けている企業も少なくありません。これは個人事業主の方、中小企業の方にも共通すると思います。

融資を受けて一時的にしのいだものの、経営が立ち直る前に返済時期が到来し「とてもじゃないけど返せない、もうやめよう」と、事業の継続あきらめる形で倒産するケースも多いのです。このブログを書いている時点ではまだコロナは収束していませんし、いつ頃までこの状況が続くのか、見通しが立ちません。

借り入れをする場合には、これまで以上に返済計画をしっかり考えることが必要ですね。

 

公的な補助金、支援金等を検討するのも方法の一つ

2021年の企業倒産原因を調べてみて、「融資を受けても返せない」というのは、他人ごとではないように感じてしまいました。

本当に個人的にコロナのせいで見通しが立たない世の中になっていますが、コロナ対策として公的な補助金や支援金等の制度もあるので、「融資プラス補助金、助成金」でコロナ禍を乗り切ることも視野に入れたいものです。

今後、補助金等の情報も発信していければと考えています。

本日はお読みいただきありがとうございました。

任意整理ってどんなことをするの?あらためて解説

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ネットやラインで「借金が減らせる!」と評判の制度、それが任意整理

こんにちは、行政書士Kです。

 

毎日の生活で、インターネット上の広告を目にする機会は多いでしょうか?以前にもこのブログでは、任意整理について書いています。しかし最近は、以前よりもインターネット広告で「借金が減らせる」と宣伝される機会が増えているように感じ、再度取り上げてみることにしました。

 

借金が減らせる制度ですから、借金をしていない人にはあまり関係がないかもしれませんが、知識として知っておかれることをおすすめいたします。

 

月々の支払いを減らせませんか、と交渉する制度

簡単に説明すると、金銭を貸している貸金業者やクレジット会社に対して「必ず返済にもっていくので今の月々の支払い金額を少し下げてくれませんか?利息も少し軽くしてくれませんか?」と交渉する制度です。

「クレジットカードを使いすぎてしまった」「キャッシングで借りたお金が返せない」という場合には、有効な方法の1つと言えるでしょう。

 

任意整理のメリット

① 多くの場合、弁護士が代理人となり手続きを進めていくため、お金を借りた貸金業者やクレジット会社から、直接の督促が止まります。

② 高い利息でお金を借りていた場合には、債務額が返済される可能性が高いことも、大きなメリットと言えます。時と場合に寄りますが、過払い金が発生することもあります。

③ 借り入れを整理することにより、将来への不安が少なくなります。これまで感じていた返済のストレスが、少なくなります。

 

任意整理のデメリット

①クレジットやローンを利用した際の記録は、信用情報と呼ばれています。債務整理を行うと、その信用情報に債務整理手続きを行った事実が残ります。

②先の信用情報を扱う信用情報機関に5年から10年登録されます。

③信用情報機関に「任意整理を行った」旨の記録が残るわけですから、きろくされている5〜10年の間は、新たな借り入れはできなくなります。ほとんどの場合、クレジットカードの発行もできなくなるでじょう。

 

返済が苦しかったために債務整理をしたわけですから、これは仕方のないことでしょう。しばらくは、生活を立て直す方が良いのではないかと思います。

 

気になる場合は弁護士へ相談を

今回は、任意整理のメリットとデメリットについてお話ししました。

キャッシングをしたが返済が苦しい、という場合には有効な方法のひとつかもしれません。

弁護士に相談し「自分の場合には、返済がどのくらいまで減額できるのか」シュミレーションをしてもらい、その上で検討することも良いでしょう。

 

新型コロナウイルスの影響で業績悪化!そんな時に使える制度をご紹介

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会社を畳むしかないのか…と絶望する前に、知ってもらいたい制度

こんにちは、行政書士Kのブログにようこそ。

新型コロナウイルスの流行により、「新しい生活方式」になってから3度目の春がやってきました。このブログを書いている段階では、まだまだ収まる気配を見せず困ったものです。

 

多くの中小企業が打撃を受けており、「去年は何とか乗り越えたけど、今年はいよいよだめかもしれない」という悲壮な声も聞こえてきました。

 

でも、倒産は最後の最後、あらゆることをやりつくしてもダメだった時じゃないでしょうか?今、中小企業向けの支援も色々とありますので、それらの支援と相談先をいくつかご紹介したいと思います。

 

中小機構によるコロナ支援

中小機構という組織を、聞いたことはありますか?この中小機構とは、経済産業省が所管している組織であり、独立行政法人中小企業基盤整備機構の略称を指します。 主な役割は、小企業の抜本的な施策を提案解決し支援する事です。

 

中小機構のホームページは下記のリンクをご覧ください。

新型コロナウイルス感染症に関する支援|中小機構 (smrj.go.jp)

 

この中小機構ですが、資金調達や経営相談に乗ることに加えて、専門家の派遣も行い幅広く中小企業をサポートしています。

 

また、資金調達の相談も受けていますので、資金繰りが心配な場合や、今後の経営に関してどうすればよいか悩んでいる場合には、相談してみることをおすすめします。

 

都道府県によるコロナ支援

各都道府県も、中小企業の救済に乗り出しています。例えば、下記のリンクは東京都の「新型コロナウイルス感染症支援情報ナビ」と呼ばれるものです。

 

東京都 新型コロナウイルス感染症 支援情報ナビ | 東京都 新型コロナウイルス感染症 支援情報ナビ (tokyo.lg.jp)

 

一例ですが、「感染症対策サポート助成事業」では、業界団体が作成した感染拡大予防ガイドライン等に沿った新型コロナウイルス感染症対策を行う、東京都内の中小企業等に対し、経費の一部を助成します。

 

「もしかしたらうちも当てはまるんじゃないか」と思われたら、さっそくリンクをご覧いただきたいと思います。

 

必要物と締め切りを確認しておこう

最後になりますが、今回はざっくりと支援情報を紹介しております。これらは未来永劫続くものではなく、時期が来れば終了してしまいます。

 

「うちは当てはまるかもしれない」と感じたら、すぐに必要物を確認してそろえるようにしましょう。

 

最後になりますがインターネットで「コロナ 支援 〇〇市」と検索すると、市区町村の公的な情報を知ることができます。

 

それと同時に大量の広告や宣伝もなされていますので、「◇◇するだけで儲かる」というような、あまりにもうまい話は絶対に信じないでください。

 

 

コロナの影響で生活苦。そんな時に助けになる制度(個人向け)

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コロナ禍になってから「生活が苦しい」というだけでなく「出勤日数が減ってしまった」「勤務先が倒産した」という話をこれまで以上に聞くような気がしてなりません。

 

今回はそんな時に助けになる制度をいくつかご紹介したいと思います。

個人的には、厚生労働省のホームページにある「生活を支えるための支援のご案内」が良くまとまっており、見やすいと思います。

 

生活を支えるための支援のご案内

 

今すぐには困っていないという方であっても、いざという時のためにどんな制度があるか、一度ご覧いただくことをおすすめします。

 

とにかくお金がない!という時に頼れる制度

多くの人が思い浮かべるのは、おそらく生活保護ではないでしょうか?

生活保護は、生活に困窮している方に対して生活保障を行い、自立を助ける制度ですが、他のもので使える制度があればそちらが優先されます。

例えば、年金を支給されているけど金額が少なくて生活に困っている場合には、年金を支給したうえで足りない分を生活保護で補う形になるのが一般的です。

その他の制度もいくつかご紹介いたします。

 

子育て世帯への臨時特別給付

名前の通り、子どものいる世帯向けで、市町村が窓口になります。「児童を扶養している者の年収が960万円以上」の場合など、給付対象にならない世帯もあります。

 

学生等の学びを継続するための緊急給付金

詳細は、各大学等への問い合わせが必要になり、原則として独り暮らしの学生が対象になります。

 

事業復活支援金

個人事業主、中小企業の事業主等が給付の対象であり、オンライン申請です。

 

社会保険料の猶予

社会保険関連の窓口は年金事務所です。しかし、年税金や公共料金の支払い猶予もあります。担当窓口がそれぞれ異なるのでご注意を。

 

仕事を探したい時、利用できる制度

雇用保険の基本手当

離職した人が、再就職できるように支援するための給付です。窓口はハローワークになります。

 

公共職業訓練

こちらもハローワークが窓口になります。失業中であり雇用保険の給付対象になる方に対して、再就職に向けた職業訓練を実施します。なお、雇用保険の給付対象にならない方には、「求職者支援訓練」があります。

 

まずは窓口にお問い合わせを

今回はいくつかある制度の中で、ほんの少しだけご紹介しました。「こんな制度は知らなかった」というものもあったのではないでしょうか?

残念ながらすべての制度を説明することは不可能なので、詳細は上記のリンクと厚生労働省のホームページ、各種問い合わせ窓口でぜひご確認ください。