こんにちは。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日、緊急事態宣言が明けて、コロナとの戦いも一段落といったところでしょうか。
しかし、個人事業主や、中小企業などでは、厳しい経営状態が続いています。
レナウンが、経営破綻し、その子会社が連鎖倒産したのは記憶に新しいですね。
最近のニュースで、「連鎖倒産」という言葉をよく耳にしますが、みなさまは、この連鎖倒産とはどのようなものかご存じですか。
今日は、本当に怖い連鎖倒産について解説しようと思います。
まず、連鎖倒産とはどの様なことを指すのでしょうか。
簡単に言うと、取引先などの業績不振や倒産による影響で、会社が倒産することを指します。
連鎖倒産は、親会社と子会社の関係や大企業と下請け企業の関係の中で、起きることが多いです。
会社には必ず取引相手が存在するが、その取引相手が何らかの理由でなくなった場合や、商品の製造などに必要不可欠な部品や材料などの大部分を賄ってもらっているようなの供給先が倒産した場合などが挙げられます。
例えば、大企業の工場などが業績悪化などの理由で閉鎖してしてしまい、部品供給などを行っていた下請け企業の多くが倒産するといったようなことです。
最近のニュースでは、特に観光業に連鎖倒産の影響が顕著に出てしまったようで、近年、観光立国を目指す政策により、インバウンド観光が官民を挙げて盛んにおこなわれていましたが、コロナの流行による渡航禁止などによる観光客の激減により、観光業は大打撃を受けてしまいました。
特に中国の観光客の方をターゲットにしていた旅館などは、需要がないため、次々と倒産していきました。
そればかりでなく、観光客をターゲットにした飲食店や土産物やなどの営業にも多大な影響が出てしまい、倒産してしまったお店も多くあります。
さらに、国内での外出自粛などのコロナ対策の政策によって個人事業主や中小企業は大変苦しい窮地に立たされてしまったのでした。
このように、天災や恐慌などで経済がストップしてしまうと、業界自体が、縮小したり、消滅したりする危機が訪れてしまいます。
このようなことを踏まえると今回のコロナの流行は大規模な連鎖倒産を引き起こしたといえます。
連鎖倒産を引き起こさないためにどのような努力が必要でしょうか。
それは、会社が取引先を複数持つことが大切です。
大企業では、取引先の多角化などが進んでいることが多いが、個人事業主や、中小企業の場合、取引先や下請けの会社に傾注してしまっていることが多く、一方が倒産してしまうともう一方の経営が厳しくなってしまいます。
大企業と同じようにとはいきませんが、取引先企業が、健全に事業を行えているかを把握することも必要ですし、取引先を一つではなく複数持つ、多様化する、といった努力をすることが大切になってきます。
また、小規模企業共済などに加入して、倒産防止を行うことも、連鎖倒産を防ぐために有効な方法です。
最後に、
リーマンショックの時にくらべ、倒産件数は毎年減少し、景気の緩やかな回復が近年続いていました。
しかし、昨年は倒産件数は激増し、コロナショックと呼ばれるようになりました。
コロナウイルスは、持病を持つ人や高齢の人を中心に命をうばっています。
同様に、コロナウイルスは、企業が倒産する呼び水にもなっています。
連鎖倒産が、中小企業の活動を低下させることは、いずれ大企業にも影響を与えることになります。
大企業が倒産して、関連する子会社や中小企業が倒産するといった連鎖倒産は、今後、まだまだ、あらゆるところで、起こるとみられています。
先行きの見えない中ではありますが、連鎖倒産に対する予防を怠らないようにしたいものです。