経営者の責任や心構えの話

経営者になるにはどのような資格が必要でしょうか。

実は、起業をするのに特別な資格は何も必要ありません。

何か事業を始めると決めたら、税務署に開業届を提出すれば、個人事業主として、起業をすることができます。

また、多少予算をかければ株式会社を作ることもでき、あまり手間もかかりません。

 

しかし、どの分野で起業したとしても、1年で約3割の人が廃業をするという現実があります。

 

株式会社として起業をしたとしても1年で約2割の会社が廃業してしまいます。

これが10年後まで生き残っている会社というと約1割程度といわれています。

 

このような事情をみると、事業を継続するということは廃業と紙一重であるといっても過言ではありません。

 

それにもかかわらず、起業することが目標になってしまい、経営者としての責任や心構えについてあまり考えていない人が散見されます。

 

経営者には、責任が求められます。

サラリーマンなら、多少の失敗をしても、会社が守ってくれるかもしれません。

(もっとも失敗を続けて会社の業績を落とし続けていては解雇されるかもしれませんが。)

 

個人事業主や会社役員の責任とは、仕事で失敗したとかそのようなことではなく、「経営責任」を問われうる立場になるということです。

 

経営責任とは、どのような事業であれ、会社の経営理念に従い、顧客に対して充実したサービスを提供したり、社会貢献をするときに生じる責任です。

 

会社を作るというのは、人を作るのと似ています。

「法人」という言葉がありますが、法律が会社に人格の一部を付与することで法人設立となるわけで、いい加減な会社設計や安易な目標をたてて会社をつくったとして、やはり、10年続く会社になるはずがありません。

 

どのような事業を行うにしても、経営活動に「机上の空論」はありませんから、将来を見据えた経営計画や余裕を持った運転資金の確保しながら、はじめは、たどたどしいかもしれませんが、経営を行う中で、ノウハウを身に着けてたくましくなっていく、といった「成長」をしていくことが大切になってきます。

 

人が成長して一人前になるように、会社も成長を経て、たくましい企業になっていくのです。

その過程のなかでは廃業の危険が常に付きまといます。

 

失敗を恐れていては、何もできません。

 

恐れて何もせず、家族や従業員を路頭に迷わせてしまってはいけないからです。

 

一度経営者となれば一国一城の主です。

 

そこには責任が付きまといます。

 

経営者の責任とは自分や顧客に対する責任だけでなく、自分の周りの家族や従業員や社会に対して持たなければならない責任です。

 

幸い日本には、起業や会社経営に対して多種多様な補助金や助成金、会社再建の制度が充実しています。

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それらをうまく利用することができれば、会社を発展させたり、失敗をしたとしても、再起を図ることが可能なのです。

 

まとめ

私がこのブログで1番お伝えしたいポイントは、「早めに専門家に相談をする。」ということです。

 

毎回、このブログでは「些細なことでも専門家に相談したほうが良いこと」を発信しています。

 

専門家は、弁護士であったり、税理士であったり、社労士かもしれませんし、行政書士でもよいでしょう。

 

自分の事業と関係の深い専門家とかかわりを持つことで廃業のリスクがかなり軽減します。

 

顧問契約を結ぶのもよいですし、相談をするだけでも良いでしょう。

 

専門家に相談することは、必ずあなたの助けになります。

 

このことは常に頭に入れておいたほうが良いと私は確信しています。

 

専門家は、その道に精通していますし、少なくとも自分の代わりに会社を良い方向に引っ張って行ってくれます。

 

特にまだノウハウが蓄積されていない創業時は力強いサポーターとなってくれます。

 

中には、お金だけとっていくような悪徳業者もいるかもしれませんが、それはほんの一部の人です。

 

経営者は、自分が分からないところは人に任せるといった柔軟な考え方を持つ必要があります。

 

起業したからといって、自分の苦手な分野を一生懸命に頑張る必要はないのです。

 

「適材適所」という言葉の通り、専門家を活用することは、あなたのビジネスを発展させ、廃業リスクをさけることにも繋がるのです。